「W杯前の大事な試合で疑問」か「素晴らしい一歩」か…異例セレモニーが賛否両論の吉田麻也がアイスランド戦の「収穫と課題」を熱弁…「セーフティーなプレー選択が多かった」
実際に日本の選手たちはどのように思っていたのか。右シャドーで先発して後半38分までプレーし、昨年11月のボリビア代表戦が最後となっていた森保ジャパンへの復帰を果たした久保建英(レアル・ソシエダ)が言う。
「僕のチームでも引退する選手のセレモニーが(試合中に)ありましたけど、クラブチームでも代表チームでも、貢献した偉大な選手をあのような形で送り出せる場を作れたのは、日本サッカー界にとって素晴らしい一歩を踏み出せたのかな、と。かといって雰囲気を緩めずに、最後は勝利で終えられたのも良かったと思っています」
国際Aマッチ出場試合数を遠藤保仁の「152」、長友の「145」に続く歴代3位の「127」へ伸ばした吉田は試合中だけでなく試合後も、一緒に花道を作ってくれたアイスランドの選手たちや、アルナル・グンラウグソン監督への感謝の思いを伝えた。
さらに森保ジャパンへの“置き土産”も忘れなかった。アイスランド戦で体感した課題を問われた前キャプテンは、ブラジル、ロシア、カタールと自身が経験した3度のW杯を踏まえてこんな言葉を残している。
「自分が交代した後も含めて、ちょっとセーフティーなプレー選択が多かったと感じている。確かに難しい試合でしたけど、W杯ではもっと難しくなるし、もっともっと大きなプレッシャーがかかる。緊張するあまりに視野も狭くなってくるだろうし、今からトライしていかないと本番では本当に何もできなくなってしまうので」
合宿を含めた1週間の日々で、逆に収穫はあったのか。吉田は自身の背後を通り過ぎようとしたDF冨安健洋(アヤックス)を唐突に呼び止め、その上で「このチームの強さは冨安ですよ」と3バックの右センターバックで先発し、2024年6月以来となる代表戦復帰を果たした後輩との間で交わしていた約束の存在を明かした。
「トミ(冨安)は僕が代表から外れた後に、電話で『22番をつける』と言ってくれた。それが一番うれしかったし、本当に能力が高いので、これからはずっと『22番』を背負って代表を引っ張ってくれるでしょう。そうだよな」
いきなり話を振られた冨安も、苦笑しながらも吉田との共演を喜んだ。
「麻也さんには隣でいろいろと学ばせてもらったし、この場にいられて本当によかったと思っています。僕も2年ほど代表で試合に出ていなかったですけど、何か良い意味で普通というか、違和感なくプレーできたかな、と」
冨安は第1次森保ジャパン時代の2018年10月のパナマ代表戦でデビューを果たした。そのときに受けた衝撃を、吉田は今も忘れられないと笑う。

