二重王座?混乱招く!なぜ正規王者バムがいて7.20両国で増田vs比嘉のWBAバンタム王座決定戦…「もしバムが負けていたらノンタイトル戦に」…前代未聞の記者発表の裏事情とは?
プロボクシングのトリプル世界戦「U―NEXT BOXING 6」が7月20日、両国国技館で開催されることが19日、都内で発表された。WBA世界バンタム級王座決定戦で1位の増田陸(28、帝拳)と2位の比嘉大吾(30、志成)、WBO世界スーパーフライ級王座決定戦で寺地拳四朗(34、BMB)とイスラエル・ゴンサレス(29、メキシコ)、そしてWBC世界ライトフライ級王者の岩田翔吉(30、帝拳)が1位のエリック・バディージョ(30、メキシコ)と指名試合として初防衛戦を行う。問題はWBA世界バンムム球王座決定戦。正規王者として13日に王者のアントニオ・バルガス(29、米国)を6回KOで下したばかりのジェシー“バム”ロドリゲス(29、米国)が存在しているのだ。プロモーターの帝拳は異例の開催経緯文章を配布。今後、バムが王座を返上あるいは、WBAがスーパー王者に昇格させる見通しだと言うのだがファンを混乱させる見切り発表となった。
会見で異例の資料配布
前代未聞の記者発表となった。
元スーパーフライ級の3団体統一王者で来年2月にスーパーバンタム級の4団体統一である井上尚弥(大橋)との対戦プランが取り沙汰されているバムが正規王者として君臨しているWBA世界バンタム級の王座決定戦が増田と比嘉の間で行われることが発表されたのだ。
筆者は、早い段階で情報をつかんでいたがバムが井上戦をにらんで王座を返上するか、まだ同階級に留まり統一戦を見据えることを決めWBAがその実力を認めてスーパー王者に昇格させるかの発表を待ち、正規王座が空位であることを確認してから発表されるものだとばかり考えていた。それはプロモーターとして日本どころか世界のトップであり信頼もある帝拳がマッチメイクする世界戦だからだ。本田明彦会長はこういう混乱を呼びベルトの価値を落とすような事態を最も嫌う。
会見では、異例の「正規王座決定戦の開催経緯について」という資料が配布された。2024年10月の井上拓真(大橋)と堤聖也(角海老宝石)の同世界戦で堤が新王者となってからのベルトの変遷が記されたもので、詳しくは、別記事のその資料をチェックしてもらいたいが、かいつまんで言うと、3月に同王座の挑戦者決定戦で元5階級制覇王者のノニト・ドネア(フィリピン)を8回に倒した増田が指名挑戦権を得た。
帝拳サイドは正規王者のバルガスに7月20日に挑戦する交渉をスタートさせた。当初、4月11日に堤とバルガスの団体内統一戦が計画されていたが、堤がドネア戦で負った鼻の骨折の怪我が完治しておらず流れ、休養王者のバルガスが正規王者に昇格していたためだ。
だが、そこに来年2月の井上戦を睨んでまずバンタム級に階級を上げてきたバムの横ヤリが入った。バルガスはバムとのビッグマッチを選び、WBAも承認した。だが、バムが試合前から同王座の防衛の意思を明確に示していなかったため、WBAは、帝拳の求めに応じて当初、休養王者の堤と増田の王座決定戦を指令した。バムが返上、あるいはスーパー王者に昇格させて正規王座を空位にする考えだったのだ。
たが、堤の怪我の回復が間に合わなかったため、増田と2位の比嘉との決定戦を認めたという経緯だ。その流れは理解できる。しかし、まだ新王者のバムのベルトの趨勢が、正式決定していない段階での発表は、混乱を招くだけ。そこに疑問が残った。
会見で筆者は会見に出席した浜田剛代表に2つ質問した。
一つはバムのベルトの措置の見通しだ。
浜田代表は「7月(20日)の試合までにはジェシー・ロドリゲスの意向がはっきりするというふうに聞いています。タイトルマッチに関しては、今まで随分選手の怪我で混乱がありましたけど、ようやく正常に戻ると確信しています」と、正規王者と休養王者が目まぐるしく入れ替わった状況に決着が付くと明言した。

