「何なの、この会見?」なぜ那須川天心は歌舞伎町での9.27再戦屋外公開会見に”ブチキレた”のか…王者の井上拓真は「エンターテイナーとしてはいいこと。楽しめた」…対照的な反応から見えたものは?
天心にとっては待ちに待ったリベンジの舞台である。
昨年11月の同王座決定戦で0-3の判定で敗れ、ボクシングだけでなく格闘技人生で初の黒星を喫した。拓真との再戦資格を得るため、今年4月に元2階級制覇のメキシコの”レジェンド”ファン・フランシスコ・エストラーダを9回でギブアップさせた。
「挑戦者決定戦をちゃんとした。拳で勝ちとった。ずるをしたわけじゃない」との自負がある。
「ボクシングに来て(格闘技人生で)初めて負けた。負けて預けたものはでかい。貸し借りはよくない。預けたものは利子をたくさんつけて持ち帰りたい。1年で、どれだけ差が縮まるのか?とみんなは言うかもしれないけどオレを誰だと思ってるんだと。オレは那須川天心だぞ!と」
その気合いが拍子抜けの演出で空回りしたように感じた。
「一回負けてやりかえす場面でこういう緊張感のないものを見せても意味がない」
今回の再戦のキャッチフレーズは「これで最後だ」。これは天心が大好きなアニメ「NARUTO」の中にある「許せ…これで最後だ」の名セリフのオマージュに思えたが、「僕が決めたわけじゃない」と言い、「向こうも僕とやるのは最後だし、僕が拓真選手とやるのは最後。そういうテーマじゃないですか。3戦目はない。あるとしても何年後とか」と説明した。
負けたらボクシング人生が最後ということじゃないわけだね?
そう突っ込むと「最後なわけがない」と笑って否定。
「ここで負けているようじゃ希望は持てない。お客さんも同じ相手に2回も負けるようじゃ応援の仕方もわからなくなる。エンタメ路線に走らなきゃならなくなる。実力で等身大で来ている。二本足で立ち、ぶら下がってねえ」
覚悟を示した。
「あの日の自分をしっかりと超えるだけ。負けたらなんて考えてねえって話。やるしかない。普通の勝ち方じゃダメ。しっかりKOで完全決着。人の手に委ねるとボクシングはレフェリングが曖昧で割れるから。人の手に委ねず自分の拳で決着をつける」
そう宣言した。
20日にリングサイドで見たジムの”僚友”増田陸と比嘉大吾(志成)のWBA世界バンタム級王座決定戦は、2-1の僅差判定となり物議を醸した。
「それもあるけれど、僕の4ラウンドでドローがあったように、そういうとこで左右されるなと、あの時の自分に言いたい」
拓真との第1戦では、4ラウンドを終えての公開採点は3者が「38-38」でイーブンだった。帝拳陣営は、「39-37」でリードしていると踏んでいた。その読み違いが、後々の戦略で後手後手に回り、拓真陣営のセコンドワークに勝てなかったという反省がある。
「(戦い方は)ガラっと変わる。最初から打ち合うつもりでいるし、足を使うやりかたもある。全局面で何がきても大丈夫な用意をしている。駆け引きはない。あのときのオレを想像して戦うと痛い目を見るぞ、と言っておきたい。井岡選手とやった以上のものでくると思っているが、どっからでもかかってこいと」

