「井岡さんの負けは悲しかった。これからは自分が背負う」9.2横浜で5戦目の最速世界奪取記録に挑む吉良大弥が“レジェンド”世代交代を宣言…「世界王者になってからがスタート」金言を胸に
「井上拓真選手が相手だったから、ああいう結果になったのかもしれないが、井岡選手は、まだまだ高い位置にいるし、自分が小さい頃から見ていた選手が、今でもトップ戦線にいるのは本当に凄い。でも誰が見ても負けだったので、すごく悲しかった。上から目線のようだが、その分、自分がこれから背負っていきたい」
井岡は、現役続行の意思を固めているが、吉良は、リスペクトする大先輩からの世代交代をこの試合で示す決意を明かした。
世界王者不在の志成ジムに「年下の僕がベルトを持って帰ることが一番望んでいることだ」と、それがモチベーションだとも強調した。
対戦相手のカニサレスは、33戦28勝(20KO)4敗1分のキャリアを持つ百戦錬磨の強豪だ。2016年にはWBA世界同級王者だった田口良一(ワタナベ)に挑戦してドロー。2018年に同王座の決定戦で小西伶弥(真正)に判定勝利して世界ベルトを奪い、防衛戦では木村翔(青木)も蹴散らしている。前述したが、2024年には、WBA&WBC王者の拳四朗に挑み、右ストレートでダウンを奪うなど大健闘した。判定負けしたものの一人がドローを付ける僅差の激闘だった。
その後、WBC王座に返り咲いたが、トランプ大統領によるベネズエラの上空閉鎖と、無理な移動で体力を使い、敵地のタイでベルトを奪われることを懸念してノックアウト・CPフレッシュマートとの指名試合を回避したため、休養王者となり、防衛戦を果たせぬまま王座を剥奪され現在の正規王者は岩田翔吉(帝拳)だ。
侮れぬ相手だが吉良には自信がある。
「前回の試合では自分が沼にはまったような展開があったのであまり前回と比べたくはなが、意外といけるなと思えたら、あれくらい早く倒せる。ただ相手を過小評価はしていない」
大晦日の挑戦者決定戦は2ラウンドTKOだった。2ラウンドKO宣言である。
井岡からは「世界王者になってからがスタート」の金言をもらった。
会見で二宮雄介マネージャーは、勝てば、サンティアゴとの団体内統一戦及び、WBOとの統一戦を計画していることを明かした。
だが、吉良の反応は微妙だった。
「たぶんサンティアゴをどう攻略するかをみんなが一番見たいところだと思う。自分もその試合を実現したいが、まずは体、体重と相談してから。今はしっかりとライトフライ級の世界王者になる。そこだけしか見ていない」
減量という難敵が吉良にはある。
堤兄弟に紹介されたトレーナーの指導を受けて計画的な減量に取り組んでいるが、「そこが一番心配」と隠さない。
志成ジムの佐々木修平会長も「今回の最大の敵はカニサレスではなく減量。そこさえうまくいけば負ける要素はない」と断言する。
岩田、高見亨介(帝拳)、谷口将隆(ワタナベ)を破った“日本人キラー”のサンティアゴを吉良が撃破すれば、大ブレイクのきっかけとなるが、今回のカニサレス戦で減量に限界を感じたらフライ級への階級アップが選択肢となる。
拳四朗が敗れたWBA&WBCの2団体統一王者のリカルド・サンドバル(米国)、IBF王者の矢吹正道(緑)、WBO王者のアンソニー・オラスクアガ(米国)ら、この階級の世界王者も馴染みのあるレベルの高いタレントが揃っていて、吉良が参戦すれば、魅力あるマッチメークが可能だ。9.2横浜BUNTAIはニュースターが誕生する歴史的1日になるのかもしれない。

