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西武の栗山巧の引退セレモニーに登場した中村剛也はドラフト同期だ(西武ライオンズ公式Xより)
西武の栗山巧の引退セレモニーに登場した中村剛也はドラフト同期だ(西武ライオンズ公式Xより)

なぜ西武・栗山巧の引退試合がシーズン最中の8月30日に行われたのか…職人が放った2152本目のヒットが伝えたかったもの

 そして引退試合を楽天3連戦の最終戦に決めた。
 現時点で2位につける西武は首位のソフトバンクを追い、3位の日本ハムの追撃を受けている。2022年を最後に遠ざかっているAクラス入りと、クライマックスシリーズ出場へ向けて佳境を迎える9月以降の戦いへ。愛してやまないチームへ、個人的な理由で余計な影響を与えたくないという配慮があったのだろう。
 さらに夏休み中の一戦ならば、子どもたちも翌日の学校を気にせずに観戦へ来られる。昨年の段階で「ファンのみなさんにしっかりと僕のプレーを見てもらいたい」と話していた栗山は、引退記者会見であらためてファンに感謝の言葉を捧げた。
「通算成績ではかなりの数字を積み重ねられましたが、うまくいかないことも多くありました。球団スタッフや監督、コーチの支えがありましたし、毎日試合があるたびにファンの方が球場に足を運んでくれて名前を呼んでくれたことがすごく支えになりました」
 こうした経緯もあり、異例の真夏開催となった引退試合。西口文也監督以下のコーチ陣や選手の全員が、栗山と同じ「1番」を背負って臨んだ。
「甲斐野は『1番』をつけられると喜んでいましたよ(笑)。全員が『1番』を着るというのは想像もできないような特別な試合だと思うので、楽しみたいと思っています」
 チーム側の配慮に感謝した栗山は、さらにこう続けている。
「いよいよこの日が来たという気持ちと、それでもまだ実感が湧かないなという気持ちが入り混じっています。ドラフトで指名していただいて、野球に集中できる環境がありました。ライオンズが私のことを必要としてくれて、私もライオンズが大好きですし、このライオンズというユニフォームとファンのみなさんの前でプレーしたいという積み重ねが毎年あって、ここまで25年やれたと思います」
 迎えた通算2323試合目。楽天の先発マウンドに立った、2008年のリーグ優勝と日本一をともに達成した元チームメイト岸孝之の前に第1、2打席とレフトフライに打ち取られた。2番手の右腕・西口直人と対峙した6回の第3打席もセカンドゴロ。そして回ってきた8回の最終打席を前に、西口監督が粋な采配を見せた。

 

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