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亀田京之介が中谷潤人を苦戦させたエルナンデスに1-2判定負けも大善戦(写真提供・3150ファイト)
亀田京之介が中谷潤人を苦戦させたエルナンデスに1-2判定負けも大善戦(写真提供・3150ファイト)

「亀田京之介は神風を吹かせた。パンチは中谷潤人より強かった」1-2判定負けも”浪速の狂犬”がエルナンデスに大善戦…「偉そうなことを言って負けた。オレはこのレベルにないんかな」

 

インターバルでは、プロモーターでいとこの亀田興毅氏が「ジャブ!足を使え!」と大きな声を張り上げていたが、「無理や。それはわかっているって」と、心の中で反抗していた。
 もうスタミナも切れていた。
 5ラウンドが終わった時点で「あと半分か、半分もあるのか」と思った。ラウンド途中にセカンドが「残り1分30、」「残り1分」と教えてくれるが「まだそんなにあるの」とも思った。
「スタミナがあれば”もうこんなけ”となると思うんだよね」
 6ラウンドの終わりには、コーナーで、”その場駆け足”のパフォーマンスを見せて、まだ足が動くことをアピールしたが、それはスタミナを切れていた自分への叱咤でもあった。
 だが、8ラウンドに最大の見せ場を作る。
 クリーンヒットをもらい「効いていない」とクビを振り、両手を広げるジェスチャーを見せた直後だった。
 京之介が「バチン!」という大きな音が場内にこだまするほど、強烈な左のボディブローをめりこませると、打たれても打たれても、ゾンビのように前進を続けていたエルナンデスの動きが止まったのだ。
「あの左ボディには手応えがあった」
 住吉区民センターは一気にヒートアップ。
 京之介は「自分を上げるしかなかった」と「ウオー!」と雄叫びをあげて、さらに2発、3発と同じパンチを叩き込んだ。
 試合後、エルナンデスは、「あれは効いた。オレはメキシコの戦士なんだ!と心の唱えながら耐えたんだ」と、このシーンを振り返った。
 昨年12月にサウジアラビアで中谷に判定負けした試合では、ビッグバンのありとあらゆるパンチを浴びたエルナンデスだったが、動きが止まるシーンは一度もなかった。
 しかし、京之介が「岩」と表現したエルナンデスの牙城は崩れなかった。
「今やと思って、アドレナリンをあげて全部のスタミナを使うつもりでいった。でもガードが堅い。どこに打てばええねんって。悔しいな」
 もう限界だった。
 当初、この試合は8回戦で行われる予定だった。だが、京之介に前半に足を使われポイントアウトされることを恐れたのか、エルナンデスは10回戦を要求。「その条件をのめなければ日本へは行かない」との強行姿勢だったため仕方なく受け入れたという事情があった。
「あえて10(回戦)で勝ちたかった。だからこそ8ラウンドまでと思って今日は戦った。残り2(ラウンド)は気持ちを出せばなんとかなると。でも、大きい岩が来た。こいつは凄いわ」
 もし9、10ラウンドで京之介が明らかな反撃を見せていれば、97―93でエルナンデスにつけていたジャッジは95-95となり三者三様のドローとなっていた。
「9、10を取っていたら、勝っていたのか…スタミナがあれば足も使えた。それができなかったのは練習不足」
 そしてこう続けた。
「負けは認める。これまで負けている試合も(勝つ)自信があったと言ってきたけど今回も(勝つ)自信はあった。セバスチャンというより、中谷潤人に勝ったという戦いをしたかった。打ち合いは苦手やけれど、苦手なところで戦った倒したかった。ボクシング奥深いし、難しい。改めて感じた」

 

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