「織田を強行指名した巨人はなんで?と意図が見えない最低評価」元ヤクルト編成部長がドラフト成否を独自採点…「ほぼ満点はソフトバンク。渡部海に勝負にいかなかった阪神は70点」
横浜DeNAは「個性的なドラフト。何かに突出したものがある選手に目をつけたが、大化けするか、失敗するかの怖さがある人選だった。1位は単独を狙わずともよかったでは」と疑問を投げかけた。
1位は大商大の左腕、星野世那を1本釣りし、2位で1m90、103キロで投げては153キロ、打っては通算15本の日本航空石川高の保西雅則、3位も「カナダの大谷翔平」ことブリティッシュコロンビア大の二刀流、杉本寛斎を指名。4位の青森大、小金井凌生、 5位の上武大の木口永翔の2人はいずれもサイドハンドだ。
そして松井氏が最下位グループの70点としたのが今季の優勝を争った阪神と巨人の2球団だ。
「阪神はなぜ渡部に勝負にいかなかったのか。今季の課題が固定できなかったレフトでそこが補強ポイントであることは理解できるが、打てる即戦力の捕手は、なかなかドラフトでは出てこない。まだ正捕手の坂本誠志郎が衰えたわけではないが、先のことを考えればここで補強しておきたかったしDHでも使える。1位の明大の外野手、榊原七斗は、大学ではナンバーワンの外野手だと思うが、外れでも獲得できただろう。一歩引かずに勝負するべきだと思った。榊原は報徳学園では投手だったので肩は強くパンチもあるが軸の折れるバッティングが気になる。修正が必要になると思う。また大学の即戦力投手を2位、3位で抑えたが、高校生はゼロ。優勝した翌年だからこそ、ここは数年先を見据えてバランスを取るべきだった」
阪神は2位で異色のトルネードサイドの馬場拓海を獲得したが、「ワンポイントで使えば力を発揮するがクイックに課題があり」、3位の大経大の左腕、常深颯大も「技巧派で安定感はあるが、同じ関西の左腕では有原、星野、米沢らかはワンランク落ちる」と松井氏。
そして織田を指名するサプライズを起こした巨人を「意図が見えない。なんで?と不思議なドラフトだった」と酷評した。
「どこかが織田を強行指名するとは思っていたが、まさか巨人とは驚いた。江川、桑田など、喧嘩してでも取りにいくという昔の巨人のなりふりかまわぬやり方を久しぶりに思い出した。私は織田に関してはワンチャンあると踏んでいるが、時間はかかるし開幕には間に合わないだろう。来年こそ勝たねばならない年のドラフトでしかも即戦力の大学生投手が揃っている年に好素材を獲得しているとはいえ1位から4位までを高校生で固めたのは謎だ。そこはFAでも補おうというつもりなのか。6位の神奈川大の1m91の長身アンダースローで松平快聖は面白いし、育成で川崎市立向丘中学校の14歳の捕手、関蓮太郎を指名したのは驚いたし、そういう時代に入っていくのかとも考えさせられたが、ある意味、監督が決まっていない段階でのドラフトゆえに、こういう未来型のドラフトになったのかもしれない。捕手
2位の大分商の平田玲翔、3位の横浜高の池田聖摩、4位の智弁学園の左腕、杉本 真滉は、いずれも甲子園を沸かせた超高校級の逸材でもある。だが、松井氏が指摘するように12球団で唯一、監督が未決定のまま迎えたドラフトゆえに監督の意向が反映されず、未来型に舵を切ったドラフトになったのかもしれない。
最後に松井氏は、「何年もかけて懸命に努力したスカウトの人たちのドラフトを評価するのは気が引けるが、外から見ているからこその客観的な意見として受けとめてもらいたい。また本当の評価は数年先だ」と付け加えた。

