「日本は上位進出できる実力を示した」W杯開催国の米メディアがオランダと引き分けた森保ジャパンを大絶賛…「監督は今後、攻守のバランスを模索する必要があるかもしれない」の苦言も
W杯北中米大会の初戦で日本が過去準優勝3度のオランダと引き分けて勝ち点「1」を手にした試合は海外メディアから高い評価を受けた。米ESPNは「日本は上位進出できる実力を示した」と報じ,米FOXスポ―ツも「オーバーラップ戦術」を称えた。日本は20日(日本時間21日)に監督の電撃解任で揺れるチュニジアと対戦する。
ビッグセーブ連発のGK鈴木彩艶を高評価
FIFAランキング18位の日本が8位のオランダに2度追いつき2-2で引き分けたゲームは世界を驚かせた。海外メディアは大々的にこの試合を取り上げ、開催地米国のメディアも日本の粘り強さに舌を巻いた。
米ESPNはジェームズ・オリ―記者とガブリエル・タン記者が試合をレポート。タン記者は、こう評価した。
「前回のW杯でのドイツ戦やスペイン戦のような衝撃的な勝利ではなかったが、日本がオランダ相手に引き分けへ持ち込んだ粘り強さは、この大会で下馬評の高くないチームの中から上位進出を果たす可能性が十分にあることを示した。主力選手を数多く欠いていたにもかかわらず、サムライブルーは2度のビハインドを跳ね返し、今後極めて重要になる可能性のある勝ち点1を獲得した」
そして森保監督だけではなく選手全員が今大会の目標として「優勝」を掲げていることを伝えた上で「ひそかな優勝候補と見なされることをむしろ歓迎しているかもしれない」とし、後半30分から投入された菅原由勢のコメントを紹介した。
「僕たちは楽しむためだけにここへ来たわけではありません。ワールドカップ優勝を争う準備をしなければなりません。そのために戦わなければいけない。国のために、家族のために、友人のために、そしてすべての日本人のために戦わなければなりません」
同記者は、残るチュニジア戦とスウェーデン戦に「日本は優勝候補として臨むことになるだろう」とした。
さらに「これまで守備的すぎると批判されることもあった森保一監督だが、予選を通じて成功した攻撃的な哲学を貫いている点は評価されるべきだ」と称えた。だが、一方で2失点したディフェンスへの苦言を呈した。
「堂安律と中村敬斗という攻撃色の強い2人をウイングバックとして起用し、中村は見事なシュートで同点ゴールを決めた。しかし守備面では2人とも脆さを見せた。特に堂安はコーディ・ガクポに何度も突破された。もっとも本来のポジションではない場所でプレーしていたことを考えると彼だけを責めるのは酷かもしれない。ただ森保監督は今後、攻守のバランスを模索する必要があるかもしれない」
ただ「チュニジア戦やスウェーデン戦でも現在のシステムを継続する価値はあるだろう」と付け加えた。
個人的に称賛されたのは好セーブを連発させたGKの鈴木彩艶だ。
同記者は鈴木が米国アーカンソー州リトルロック生まれで、日本人の母とガーナ人の父を持つことと、AFCアジアカップ2023では、ミスが相次ぎ、期待外れの準々決勝敗退に終わったことを紹介。「その後、パルマへの大型移籍を果たした鈴木は、なぜ森保監督が信頼を寄せ続けているのかを証明した。オランダ相手に3度のビッグセーブを見せたのである。そのうち2本はドニエル・マレン、1本はガクポのシュートだった。結果的にこれらのセーブが、日本に勝ち点1をもたらす上で極めて重要だった。そして失点した2ゴールについては、鈴木にできることはほとんどなかった」
鈴木は開始直後にマレンと1対1になる大ピンチを迎えるもビッグセーブ。34分にはまたマレンにヘッドを合わせられたが鈴木は防いだ。後半28分にはガクポに左サイドをえぐられシュートを放たれるも鈴木がストップした。 一つ間違えば大量失点となる危険性もあった。

