「アジアマーケット拡大が狙い?」鈴木彩艶がPSGに5年契約64億円で移籍合意もユベントス、あるいはパルマへ“出戻り”レンタルが有力…仏強豪はなぜそこまでして獲得に動いたのか
サッカー日本代表の守護神・鈴木彩艶(23、パルマ)が欧州王者パリ・サンジェルマン(PSG)へ完全移籍で加入することで合意に達したと複数の欧州メディアが11日に一斉に報じた。2031年6月末までの5年契約で、移籍金は日本人選手で最高タイの3500万ユーロ(約64億3400万円)。PSGは鈴木の出場機会確保へ向けた期限付き移籍を検討中で、仏メディアの『RMC Sport』はセリエAの名門ユベントスに加えて“出戻り”となるパルマの名前も報じた。即戦力ではない鈴木にPSGはなぜ大金を投じるのか。
PSGとユベントスの親密な関係
日本代表の守護神のステップアップ移籍がようやく合意に達した。
まずは移籍市場に精通する著名ジャーナリストのロマーノ氏が11日に自身のXへ、移籍確定時に用いるお馴染みのフレーズ「HERE WE GO」とともに、鈴木がパルマから欧州王者のPSGへ完全移籍すると次のように投稿した。
「パリ・サンジェルマンがパルマと鈴木彩艶獲得の原則合意に達し、ここまで来ました!日本代表GKが将来を見据えて3500万ユーロ相当のパッケージで加入」
鈴木を巡る争奪戦をリードしていたPSGは当初、パルマへ3300万ユーロ(約60億6600万円)の移籍金を提示。鈴木側とも5年契約の完全移籍で個人合意に達していた中でパルマ側がこれを拒否したため、ボーナス込みで3500万ユーロ(約64億3400万円)とした移籍金を再提示してクラブ間合意にこぎ着けた。
日本人選手を巡る移籍金では、2019年2月にポルティモネンセ(ポルトガル)からアル・ドゥハイル(カタール)へ移籍した中島翔哉(現ポルティモネンセ)の3500万ユーロが最高額だった。鈴木の移籍金は中島に並ぶだけでなく、仏リーグ・アンの強豪で、最高峰の戦いとなるUEFAチャンピオンズリーグ(CL)を連覇しているPSGの一員となる点で、日本サッカー史上における快挙と言っていい。
もっとも、鈴木がすぐに王者のゴールマウスを守るわけではない。
ロマーノ氏の投稿をきっかけに欧州各国のメディアが鈴木のPSG加入を一斉に報じる中で、仏メディアの『RMC Sport』は「日本代表GKの次のステップがどうなるか、現時点ではまだわからない」と次のように報じている。
「今季のパリに彼の居場所はなく、サフォノフとシュヴァリエがすでに序列を形成している。昨季のパフォーマンスこそ振るわなかったものの、シュヴァリエはパリに留まる道を順調に進んでいる。このためPSGは鈴木の期限付き移籍を検討していて、注目すべきクラブとしてユベントスが挙げられる」
昨季のPSGのGKを振り返れば、リールから加入したリュカ・シュヴァリエがまずレギュラーをゲット。途中からはロシア代表のマトヴェイ・サフォノフが巻き返し、アーセナルとのCL決勝を含めて守護神として君臨した。
一時は鈴木のためにシュヴァリエの放出も検討されたが、ここにきてフランス代表歴を持つ24歳の残留が確実視されている。こうした状況もあって、PSGは鈴木の出場機会を確保するための期限付き移籍を、パルマとの交渉と同時進行で検討してきた。

