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大阪桐蔭高の松尾捕手が横浜DeNAから1位指名を受けた
大阪桐蔭高の松尾捕手が横浜DeNAから1位指名を受けた

横浜DeNA1位の大阪桐蔭・松尾汐恩が目指す「次世代型キャッチャー」とは?…同僚の川原嗣貴投手と海老根優大外野手は“指名漏れ”

「どこのポジションでも守れるのが自分の強みだと思いますが、打って走れる捕手というのはあまりいないと思うので、そんな捕手になりたい。目標はトリプルスリー。盗塁王を狙える選手になれるように、プロに入ってから走塁技術も学んでいきたいです」
 もちろん同一リーグの巨人に入団する浅野も意識する。U-18W杯で親しくなり、LINE友だちに。「ベタベタしてくるんでかわいいヤツです」と周囲を笑わせたが「力強いバッティングをするんで負けたくありません」とキッパリ。
 出身は、京都・精華町。現在は寮を出て、自宅から通い、体力づくりに励んでいる。好きな料理はしゃぶしゃぶ。ただ、精華町は製菓の街を売りにしており、イチゴとケーキが有名だそうで、祝園駅近くの飲食店で働く母・美和さんも、時々、ケーキを買って帰ってくれるそうだ。。
「いまの自分に足りないのは体力。現在79キロと少し増えましたが、バランス良く食べて、プロに入るまでは84キロぐらいにしておきたい」
 まだプロの一線で戦うには体の線が細い。
 それでも目指すは昨年のドラフトで千葉ロッテに1位指名され、今季高卒ルーキーとしてプロ野球史上3人目となる開幕マスクをかぶった松川である。2,013年の西武にドラフト1位で入団した大阪桐蔭OBの森友哉でもできなかった開幕1軍の高い壁に挑む。
 大阪桐蔭高にとっては11人目のドラフト1位でもあり、数多くの逸材をプロに送り込んだ西谷浩一監督は、「スピードがある。普通のキャッチャーではできない動きをするし、勝負強いバッティングができる」と新時代の捕手になれ!とエールを送った。
 横浜DeNAでは、前身の横浜時代に遡っても高校生捕手の1位指名は谷繁元信氏以来。その谷繁氏は通算3021試合出場のプロ野球記録を持つ。チームは、数年先にレギュラーの座を射止め、打って、走って、守れる新世代の不動の捕手となってくれることを理想としている。昨季市立和歌山からドラフト1位で入団した小園健太と黄金バッテリーを組むようになればベイファンは涙ものだろう。
「早く、長く、いつでもいいプレーができるような選手に。そこに挑戦したい。そのためにも、もっともっと練習したい」
 会見場の後ろでは、エースとしてセンバツを制覇し、U-18W杯でも活躍した大型右腕の川原嗣貴投手と、5番打者として甲子園で3本塁打をマークして同じく侍ジャパン高校代表に選ばれた右のスラッガーの海老根優大外野手が待機していたが、今回はドラフト指名から漏れた。学校関係者は「3人が指名にかかってくれれば」と語っていたが、厳しい現実を突きつけられた。チームメイトのドラフト漏れについて松尾はコメントしなかったが、きっと心の中で、「彼らの分まで」の思いがあるに違いない。また大学、社会人を経て数年後にプロでのライバル、あるいは、チームメイトとなる可能性もあるだろう。“名門”大阪桐蔭高の看板を背負って松尾のプロ生活がスタートすることになる。

(文責・山本智行/スポーツライター)

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