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Jリーグは2024年からJ1、J2、J3をすべて20チームに統一、ルヴァン杯の完全トーナメント方式化を決定した(写真・アフロ)
Jリーグは2024年からJ1、J2、J3をすべて20チームに統一、ルヴァン杯の完全トーナメント方式化を決定した(写真・アフロ)

なぜJリーグはJ1、J2、J3の20チーム統一とルヴァン杯の完全トーナメント方式化を決めたのか…代表課題のPK戦増加の副産物

 そのなかでアウェイゴール方式も廃止される。

 2試合計180分間を終えて0-0以外の同スコアだった場合、アウェイで多くゴールを上げたクラブが勝ち上がるのがアウェイゴール方式となる。今シーズンでいえばセレッソ大阪と川崎が対峙した準々決勝は第1戦が1-1、第2戦が2-2で2戦合計3-3だったが、川崎のホーム等々力陸上競技場で行われた後者で2ゴールを奪ったセレッソが勝ち上がった。

「これはUEFA(ヨーロッパサッカー連盟)の方で、そういう決定をしているんですね。ホームゲームなのに守備的に戦い、相手にアウェイボールを与えない試合が横行していると。要はフットボール本来の魅力を損ねているのが、実はアウェイゴール方式なのではないかという議論がヨーロッパであり、ACLも廃止を決めたなかで、ならば日本もそうしよう、と」

 アウェイゴール方式を廃止した理由を、野々村チェアマンはこう説明した。同時に2戦を終えて同点だった場合には延長戦、そしてPK戦にまでもつれ込むケースが「増えると思う」とも明言。その上で元Jリーガーの立場から、PK戦が選手に与える影響にも言及している。

「PK戦は本当に大変で難しい。けれども、PK戦でなければ次に進むチームを決められない現行のルールのなかで、われわれがPK戦をどのように見ていくのかも必要だと思っています」

 未来をみすえた構造改革元年への移行期となる新シーズンは、J1とJ 2 が来年2月18日、J3が3月4日、ルヴァンカップが同8日にそれぞれ開幕。23日にはJリーグの公式YouTubeチャンネル内で、リーグ戦の各カテゴリーに臨む全クラブのホーム開幕カードが発表される。

(文責・藤江直人/スポーツライター)

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