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開幕を前にパ・リーグの6球団の監督が集まり会見を開いたが“前哨戦”は日ハム新庄監督の独断場だった
開幕を前にパ・リーグの6球団の監督が集まり会見を開いたが“前哨戦”は日ハム新庄監督の独断場だった

全パ監督会見で独壇場?!なぜ「優勝は狙わない」はずだった日ハム新庄監督は2年目の開幕を前に今季は優勝宣言をしたのか?

 開幕を前にパ・リーグの全監督が集合しての会見が27日にオンラインで行われ、就任2年目となる日本ハムの新庄剛志監督(51)が、自由奔放なトークで盛り上げ、まず“舌戦”では、一歩リードした。最下位に終わった昨年は「優勝を狙わない」と異色発言をしていたが、今年は、真面目に「優勝だけを狙う」と宣言した。日本ハムと楽天の開幕戦は、ファウルグラウンドの距離の規定違反で物議を醸した新本拠地エスコンフィールドの開業を記念して全カードに先がけて30日に行われる。

 「勝ち癖をつけたい」オープン戦は2位

 

 わずか数秒間の第一声で、主役の座を手繰り寄せた。
「今年からプロ野球に参戦しますファイターズの新庄です」
 司会から「意気込みを含めて、今シーズンの一歩目をどのように挑んでいくのでしょうか」と質問を振られた直後。北に本拠地を構える球団の指揮官から順に答えていくなかで、日本ハムの新庄監督は自己紹介を兼ねた開幕会見での第一声が笑いを誘った。
 オンライン会見の雰囲気を和らげるために“大ボケ”をかましたのか。それとも、監督1年目だった昨シーズンをもって、登録名としていた愛称の「BIGBOSS」を封印。本名の「新庄剛志」で登録し直して指揮を執る今シーズンへの期待感が反映されていたのか。
 第一声の真意がわからないなかで、今度は真顔で質問への答えが紡がれた。
「今年のチームは若い選手が多く、平均年齢22・5歳というところでエスコンフィールドもできた。この一歩目を若い力で、優勝だけを目指してやっていきます」
 新庄監督につられたのか。開幕カードで日本ハムと対戦する楽天の石井一久監督(49)も「今年の一歩目は左足から出ようと思っています。当然、次は右足が出るんですけど」とこちらも真顔で続いた。困ったのはWBCを制した侍ジャパンで投手コーチを務めた、千葉ロッテの吉井理人新監督(57)だ。質問への答えを切り出す前に、苦笑しながらこんな断りを入れている。
「これ、面白いことを言うコーナーなのでしょうか」
 自身の派手なパフォーマンスで耳目を集め続けた昨シーズンは、開幕前に「優勝なんて狙いません」と発言して話題を呼んだ。
 結果、59勝81敗3分けと大きく負け越し、5位の千葉ロッテに9ゲーム、優勝したオリックスとは16.5ゲームもの大差をつけられての最下位に終わった。序盤戦からどん底にあえぎ続け、終わってみれば他の全5球団に負け越した。
 それが、一転して強気に、しかも、今年は真面目に「優勝」の二文字を公言したのはなぜなのか。
 答えは11勝6敗1分けの星を残し、優勝したオリックスにゲーム差なしの2位に入ったオープン戦にある。開幕を直前に控えたチームの雰囲気を問われた新庄監督は、オープン戦で4失策を犯したサードの野村佑希(22)の名前をあげて再び笑わせながら、さらに声を弾ませている。
「2月1日のキャンプインから、オープン戦を含めてとにかく勝ち癖をつけるというところで、それを何とかクリアできたのがよかった。オープン戦を2位で終えて、バッチリですよ、はい。あとは野村くんの守備がちょっと心配かな、というところですね」

 

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