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クロアチアの“レジェンド”モドリッチがレアル・マドリードと契約延長。サウジアラビアのアル・ヒラルからの総額約940億円のオファーを蹴っての決断だったの(写真:ロイター/アフロ)
クロアチアの“レジェンド”モドリッチがレアル・マドリードと契約延長。サウジアラビアのアル・ヒラルからの総額約940億円のオファーを蹴っての決断だったの(写真:ロイター/アフロ)

なぜモドリッチはサウジクラブからの940億円オファーを蹴ってレアル・マドリードとの契約延長を選んだのか…“オイルマネーサッカー”へのアンチテーゼ?!

「クロアチアのレジェンドがアラブで億万長者になるオファーを拒否したのは、白い巨人と代表チームの両方で重要な存在であり続けたいと望み、それらを達成できる力があると自分自身に期待しているからだ。つまりモドリッチはレアル・マドリードでヨーロッパ王者に返り咲き、さらにユーロ2024での上位進出を見すえて、大金よりも最高レベルでプレーできる環境を優先させた。今回のモドリッチの契約延長は、フットボール界に真の教訓を与えた」
 カタールW杯以降も、モドリッチは代表でも主軸を担っている。
 直近の6月シリーズでは、ベスト4に勝ち残っていたネーションズリーグ決勝ラウンドに出場。延長戦の末にオランダ代表を4-2で下した準決勝、PK戦の末にスペイン代表に苦杯をなめた決勝とともに先発に名を連ねている。またも代表でのタイトルを逃しただけに、来夏にドイツで開催されるユーロ2024へかける思いはさらに強くなったはずだ。延長決定が月末のタイミングまでずれ込んだのも、モドリッチが代表活動に集中していたからだろう。
 レアル・マドリードでは、モドリッチが契約延長オファーへの返答を保留している間に、元ドイツ代表のトニ・クロース(33)、スペイン代表のダニ・セバージョス(26)らとの契約を延長。さらにボルシア・ドルトムントからイングランド代表ジュード・ベリンガム(19)を獲得するなど、既存の選手たちを含めて、中盤の選手層はさらに厚くなった。
 それでもスペインのスポーツ紙『AS』は、モドリッチが放つ存在感に「戦いに挑む準備は、すでにできている」と太鼓判を押す。
「昨シーズンはカタール大会が身心両面で負担になったと、モドリッチ本人が認めていた。今シーズンはすべてにおいてフレッシュな状態で臨めるはずだ」
 ピッチ上だけでなく、ロッカールームなどピッチを離れてもリーダーを担ってきたベテランの残留決定に合わせて、レアル・マドリードもモドリッチが加入した2012-13シーズン以降の名シーンを紡いだ映像を、クラブの公式インスタグラムへ投稿。そのなかで「物語は続く…」と、再びともに戦える2023-24シーズンを心待ちにしている。

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