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レジェンドの井岡一翔が井上拓真陣営の主張に反論(写真・山口裕朗)
レジェンドの井岡一翔が井上拓真陣営の主張に反論(写真・山口裕朗)

5階級制覇狙う井岡一翔が「70%で練習をして世界を獲れるほど甘い世界じゃない。プライドがある」と井上拓真陣営の37歳の弱点指摘に猛反発…東京D決戦2日前にバチバチ火花

「ボクシングだけでなく、どの世界もそうだと思うんですが70(%の練習)で世界を獲れるほど甘い世界じゃない。これだけ長くできる甘い世界じゃない。100%以上でやっているから試合で100(%)の力が出せると思います。ボクシングに対して志を持ってプライドを持ってやっている。その発言へのアンサーは、この気持ちです」
 井岡は何も怒っているわけではなく淡々と話した。
 だが、その言葉の端々に2011年にWBC世界ミニマム級のベルトを獲得し、2012年には現在大橋ジムのトレーナーを務める当時WBA世界同級王者の八重樫東との2団体統一戦を制し、その後、一度引退を経て、世界4階級制覇を成し遂げ、ここまで16年間にわたって世界のトップを張ってきたレジェンドの自負が見え隠れした。
 両陣営に静かな火花がバチバチに散った。
「練習はウソをつかない」とあらゆる世界王者が口にする。
 どちらが100%の力で準備をしていたかは、5月2日の結果が示すことになるだろう。
 スピードとバンタム級どころかスーパーバンタム級でも戦ったことのあるフィジカルは、まだバンタムで1戦だけの井岡よりも拓真が上。一方で、豊富なキャリアに裏付けされた総合的なスキルは井岡が上。ディフェンス力は互いに譲らない。
 拓真陣営が語ったように僅差の駆け引きの勝負になると終盤に30歳と37歳の年齢差が出るのか、それとも世界屈指のスキルを持つ井岡が“レジェンドの沼”に勢いに乗る王者を引きずりこむのか。
 中谷潤人の出方を「90%わかっている」と予告した大橋会長も、この試合に関しては、そうは言わなかった。
「何パターンかは、大体わかるけどね。フェイントひとつの目線の落とし方から技術がもの凄く計算された頭を使ったボクシングになる」
 予想は困難だ。
 ただ世界最高峰の技術戦になることだけは間違いない。
 今回の東京ドーム大会は、ボクシングファン以外の注目を集めている。5万5000枚のチケットはすでに完売。大橋会長いわく「普段ボクシングを見ないライト層がチケットを買ってくれて、ボクシングファンが買おうと思ったらなかった。申し訳なかった」という状況。
 会見で筆者は、4人全員にその異例の舞台で発信したいもの、証明したいものは何か?と質問した。
 拓真は「大きな舞台でボクシングというスポーツを見て感動とか勇気を与えられる試合をしたい」と言い、「井上拓真の強さ、井岡選手に勝つところを証明したい」と、闘志をむき出しにした。
 一方の井岡は「ボクシングの素晴らしさ、日本人の魂と挑戦することの大切さを証明したいし見てもらいたい」と口にした。そして「この先の景色を見るためにも必ず勝利したい」とも語った。尚弥も拓真も中谷も「この試合に集中したい」と揃って発言する中で、37歳のレジェンドだけがこの先の話をしたのが印象的だった。井岡が世界王座を獲得すれば、長谷川穂積氏の35歳9カ月を抜き日本男子最年長記録となる。
(文責・本郷陽一/RONSPO、スポーツタイムズ通信社)

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