「過去最高」と大橋会長が明言した井上尚弥の推定ファイトマネーは30億円超えで中谷潤人も5億円?
なぜこの世界のトップマーケットに負けないファイトマネーが日本の興行で可能になったのか。
今回はドームという巨大装置がひとつの原資だ。
チケットの価格設定は、最も高額のアリーナSRS席が33万円で、1万席はあるとされるアリーナレベルのチケットは、22万円、16万5000円、11万円に設定されている。
内野は、前の席が5万5000円で、最も安い席が2階指定席の1万1000円。客単価は8万円と推測されていて、5万5000人が入るので売り上げは44億円。ファイトマネーはこれだけで賄える。
さらに当日ライブ配信するLeminoが今回はPPVの特別料金を設定。前売りが6050円で当日が7150円。
大橋会長は「(売れ行きは)好調と聞いている」と明かした。
過去国内の格闘技のPPVの最多契約件数は、4年前に東京ドームで行われた那須川天心と武尊の「THE MATCH」の30万件とされている。
今回の目標契約件数はそれを超えることらしいがPPVの契約は当日がほとんどなので、仮に30万件が契約したとすると約21億円。契約によるが、海外ではたいていの場合、その売り上げの50%がプロモーター側の取り分となる。
さらにそこにスポンサーフィー、物販販売が加算される。興行規模からすれば、微々たるものかもしれないが、後楽園ホールでの公開計量も5500円のチケットが完売している。
PPVの契約件数次第ではあるが、もし70万件近い数字が出れば、ラスベガスのメガファイト並みの100億円規模の興行になる可能性が十分にある。まさに夢のある世界だ。
大橋会長は「日本人同士のカードでできることに意味がある。そしてこれに続く選手が育っていかないといけない。全ジムが協力して夢のあるものをみんなで育てていく。これが課題」と声を大にした。
ただU―15出身の井上兄弟と中谷が東京ドームの舞台に上がった意味も大きく、キッズボクシングの普及に尽力してきた大橋会長は「今のキッズの世代、小中学生にものすごい選手がゴロゴロいる。今後の心配はないと思うし未来は明るい」とも口にしている。
日本ボクシング界の未来を担う歴史的なリングで、井上と中谷は何を発信し、何を証明したいと思っているのか。
会見で筆者はそう質問した。
井上は「今回初めて試合を見に来る方が多いと思うのでボクシングの面白さ、素晴らしさ、トップ選手同士が戦えば自ずとこんなに盛り上がる試合になるんだというものを見せたい」と答え「まだまだ井上尚弥だってところを証明していきたい」と、2階級4団体統一王者、世界戦27連勝の世界記録を更新中の自負をのぞかせた。
一方の中谷も「今まで積み上げてきた僕の人生だったり、井上選手の人生だったりがぶつかる5月2日になる。一人のボクサーが積み上げてきたものをリング上で発揮してどれだけの人の心が動いて感動してくれるのかをモチベーションとして持っている。そこをしっかり発揮したい」と本質的な話をした。
そして何を証明したいか?についてはシンプルに「強さです」とだけ返した。
今日1日の公開計量を経て決戦のゴングまでいよいよあと1日。2年ぶりの東京ドームに果たしてどんなドラマが待っているのだろうか。

