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勝ち越し点となるPKを奪ったのはW杯で不完全燃焼の久保建英だった(写真:なかしまだいすけ/アフロ)
勝ち越し点となるPKを奪ったのはW杯で不完全燃焼の久保建英だった(写真:なかしまだいすけ/アフロ)

なぜベネズエラ戦で「下からの突き上げが必要な」若手トリオと久保建英、上田綺世ら実績メンバーの海外組が明暗を分けたのか?

 サッカーの日本代表が28日、広島市のエディオンピースウイング広島で行われた国際親善試合でベネズエラ代表に2-1で逆転勝ちした。24日のウルグアイ代表戦から先発を10入れ替えた日本はゴールを奪えず、主力を投入した後半開始1分には先制されたが、FW後藤啓介(21、フライブルク)に代わったFW上田綺世(28、リール)が直後の4分に同点ゴールをゲット。アディショナルタイムにはMF佐藤龍之介(19、バレンシア)に代わったMF久保建英(25、レアル・ソシエダ)が獲得したPKを再び上田が決めるなど、代表歴の浅い若手と常連が明暗を分ける結果になった。

 「絶対に足を出してくると思ったので読み通りでしたね」

 殺伐とした雰囲気が漂うピッチ上で上田は冷静だった。
 1-1の同点で迎えた後半アディショナルタイム。日本のペナルティーエリア内でDF鈴木淳之介(コペンハーゲン)のファウルがあったとして、ベネズエラにPKが与えられた判定にVARが介入。ティモシー・ダナスコス主審(豪州)が、ピッチ脇のモニターへ向かった直後に状況が一変した。
 ダナスコス主審はOFRの中で、ベネズエラの攻撃に移る前に久保が相手ゴール前で倒されていたと確認。一転して日本にPKが与えられる判定にベネズエラの選手たちが激怒した大荒れの状況で、上田がしっかりと勝ち越し弾を決めた。
 久保を倒したMFヤンヘル・エレーラは、レアル・ソシエダのチームメイト。癖を知っていると苦笑した久保はこう振り返った。
「絶対に足を出してくると思ったので読み通りでしたね。本人からは試合後に『触っていないだろう。PKじゃない』と言われましたけど」
 オランダ代表とのW杯北中米大会初戦で左膝を負傷。復帰できないまま2度目のW杯を終えた久保は、キャンプにも出遅れた影響でソシエダ内での序列も低下。直近の3試合はすべて先発から外れ、そのうち2試合は出番なしに終わっていただけに、交代回数が上限に達した後にDF渡辺剛(フェイエノールト)が負傷退場し、10人での戦いを余儀なくされていた苦境でもぎ取ったPKに声を弾ませた。
 狙い通りにゴール左隅へ、強烈な弾道を突き刺した上田はベネズエラに先制された直後の後半4分にもゴールを決めている。ともに後半から投入されたMF伊東純也(ゲンク)が左サイドから放った低弾道のクロスに反応。スライディングしながら右足を合わせる、難易度の高いシュートをゴール左隅へ流し込んだ。
 ウルグアイ戦を含めて2戦で3発を決めた上田は試合後も冷静だった。
「僕が難しい動き出しをした中で、(伊東)純也くんがしっかり合わせてくれた」
 久保や上田、伊東に加えて守護神・鈴木彩艶(アストン・ヴィラ)、ボランチ田中碧(リーズ)も後半開始から途中出場。さらに26分からはMF堂安律(アイントラハト・フランクフルト)、MF中村敬斗(リヨン)、DF伊藤洋輝(バイエルン・ミュンヘン)も雨が降り続くピッチに立っている。
 3-1で勝利したウルグアイ戦から中3日で臨むベネズエラ戦へ。森保一監督はDF瀬古歩夢(ル・アーヴル)を除く10人の先発を入れ替えた。その中でGK小久保玲央ブライアン(シントトロイデン)、MF中野就斗(サンフレッチェ広島)、熊坂光希(柏レイソル)、MF齋藤俊輔(ウェステルロー)の4人が初出場。前半8分には負傷した熊坂に代わって代表2試合目のMF田中聡(シャルケ)が投入された。

 

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