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天心戦の一夜会見で喜びを噛みしめた井上拓真陣営
天心戦の一夜会見で喜びを噛みしめた井上拓真陣営

「ダウンを取ったら勝ちじゃない」那須川天心「何がなんだかわかんない」採点不服に反論した井上拓真陣営は”自己採点要員”を配置していた…これが帝拳陣営との認識に誤差が生まれた理由だ!

 プロボクシングのWBC世界バンタム級タイトルマッチで那須川天心(28、帝拳)とのリベンジマッチを3-0判定で返り討ちにした王者の井上拓真(30、大橋)が28日、横浜の大橋ジムで一夜明け会見を行った。拓真は7回にダウンを奪われながらも判定勝利したが、天心は「ダウンは取ったし負けた気がしない」「何がなんだかわかんない」とその判定に不服を示し、陣営も疑問を呈した。それに対して父で専属トレーナーの井上真吾氏(55)が「見直したら分かる」と反論した。

 

 睡眠時間30分で一夜明け会見に現れた王者は、最終ラウンドにバッティングで負った傷へ絆創膏を貼っただけの綺麗な顔をしていた。
「プレッシャーがあったんで凄くほっとしている。天心選手はポテンシャルの高い選手。自信をもってくることは警戒してたしプレッシャーはあった。自分も自信はめちゃくちゃあったが、その中でもふと『負けたらどうしよう』とも考えた」
 再戦のプレッシャーはあったのだ。
 今回の試合に向けて練習から全面サポートを受け、当日はサブセコンド的にコーナー下からずっとアドバイスをくれた兄の井上尚弥からは7ラウンドにワンツーを被弾してダウンするシーンがあったことで「マジ焦ったよ」と声をかけられたという。
「7ラウンドのダウンシーンは見返したが、自分に気の緩みがあった。今後強いやつとやっていく上でそこをしっかり修正しなきゃいけない」
 大橋秀行会長も「ダウンを取られたところ以外はもういい出来だった。天心選手も、あの左ストレートでダウンを取って1戦目とは全然違う気迫で必ず世界チャンピオンになる選手だと確信した」と語り、天心へエールを送った。
 一方で前日の試合後に天心と帝拳陣営は判定への不服を口にして波紋を起こした。
「ダウンも取ったし自分の中では負けた気がしていない。ボクシングで負けた。ポイントゲームでとられたのかな」
 最終ラウンドのゴングが鳴った直後に天心が右手を突き上げてコーナーに戻ったが「ポイントでも優勢」の確信から出たアクションだったという。
「何がなんだがわかんない。ここまで毎日、これだけやっても無理か、と非常に思いますよね」
 一夜明け会見でこの天心と帝拳陣営が訴えた不負kへの反応を聞いた。
 真吾トレーナーは「もう1回改めて見直したら分かると思いますよ」と返した。
「ボクシングってルールはあるわけじゃないですか。ポイント(の付け方に)云々があるわけじゃないですか。ただ、そこにのってやるだけのことじゃないですか」
 大橋ジムには独自のセルフジャッジシステムがある。井上尚弥、拓真の試合に関しては、元OPBF東洋太平洋&日本フェザー級王者で、世界戦経験のある松本好二トレーナーがノートを持って客観的に1ラウンド、1ラウンド採点をつけ、それを北野良トレーナーがインターバルで真吾トレーナーに伝えるのだ。
「自分と拓真にしかわからない暗号があって松本さんから北野パパ経由で中立のポイントを教えてもらって、それを自分でまた判断して、このラウンドは五分五分だけど、ジャッジによって取られてるから、次のラウンドはしっかり取ろうねとか、今のラウンドは取られているから、次は取り返そうねとか(拓真に)伝えた。拓真がその通りやってくれた。技術もあるんでポイント的にはすごく安心していたし、それが“ドはまり”した。終わってから採点を見ましたが、ほぼうちらでつけていた採点通りでした」と真吾トレーナー。
 暗号は「五分」、「取られた」、「取った」の3つを「ゼロ」などの言葉で簡潔に伝え、それによって次のラウンドの指示を変える。
 拓真にも天心の訴えをどう思うか?と質問した。
「自分もやってて別にポイントは取れていると思っていた。自分でやってて分かるんで。『今のは取れたかな。今のはちょっとどっちかわかんないな、五分五分かな』とか。計算しながら、セコンドの指示通りちゃんと動いてやれた。そこ(天心の不服は)別に何とも思わないです」
 まったく相手にしていなかった。

 

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