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天心戦の一夜会見で喜びを噛みしめた井上拓真陣営
天心戦の一夜会見で喜びを噛みしめた井上拓真陣営

「ダウンを取ったら勝ちじゃない」那須川天心「何がなんだかわかんない」採点不服に反論した井上拓真陣営は”自己採点要員”を配置していた…これが帝拳陣営との認識に誤差が生まれた理由だ!

 SNSでは、それほどボクシングに詳しくないファンからは「ダウンを取ったのになぜ負けなのか?」との声もあがった。
 だが、ダウンを奪ってもKOしない限り、1度のダウンなら「10―8」に過ぎず、2ラウンド分しか挽回はできない。ボクシングはダウンの回数を競うのではなく12ラウンドトータルのポイントを争う競技だ。大橋会長も「ボクシングってずっとこう。ダウンをとったから勝ちではない」と訴えた。
 改めてジャッジペーパーを見直してみると3人のジャッジが揃って那須川を支持したのはダウンを奪った7ラウンドひとつだけだった。2人のジャッジが那須川を支持したのは、2、6、12ラウンドの3つ。つまり平均で見ても12ラウンドのうち、那須川が取ったと判断されたのは4ラウンドでダウンのラウンドは「10―8」と評価されるので115―113の2ポイント差で拓真の勝利ということになる。
 世界挑戦経験が2度ある元WBOアジアパシフィック・スーパーフライ級王者の向井寛史氏(現在はLITGYM &CAFE 北浜、1minutes GYM 心斎橋のトレーナー)も「拓真の完全な勝ち。どうみても天心の訴えはおかしい。僕の見方では天心が取ったラウンドはダウンを奪った7ラウンドだけですよ」と厳しい見方をしていた。
「拓真が序盤に天心の左をもらう位置にいたのが気になったが、プレスが終始効いていたし、スピード、対応力で上回っていた。天心のボデイブローは有効的だったと思うが、主導権を握っていたのは拓真の方だった」
 帝拳陣営が特に不服を訴えたのが4ラウンドまでの採点だ。
 公開採点では、1人が38-38だったが、残り2人は40―36、39―37で拓真を支持していた。葛西裕一トレーナーが「最初の4ラウンドの採点にビックリした。3ポイントは取っているのかな、同点でもしょうがないかなと思っていた」と疑問を抱き、浜田剛史代表も「取られてんのか?」と、予想と違っていたことを明かした。
 一方の拓真陣営は大橋会長が「見方によっては、38-38、39―37、40―36もありえると思った」と見ており、真吾トレーナーも「1ラウンドはどちらも手数がなかった。圧をかけたうちの攻勢か、天心選手のジャブか、五分だったと思う。2ラウンドは取られたが最悪の見方をしてもここまではドローと思っていた」という。
 結果的に拓真陣営のセルフジャッジが、3人のジャッジの見方に沿うものであり、浜田代表が「そういう取り方がわかってよかった」と、セルフジャッジの修正を余儀なくされることになったのだ。
 だが、まだ帝拳陣営は修正できていなかった。
 葛西トレーナーは「ダウンをとって優勢でポイントがついてくるはずだったが、それがマイナスについてしまうのだから難しい。主導権はこっちだったと思う」ともコメントしていた。
 この見方は間違いではない。

 

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