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秋元が打撃でクレベルを圧倒した(RIZIN FF)
秋元が打撃でクレベルを圧倒した(RIZIN FF)

「ここまでやられた覚えはない…悲しいし恥ずかしい」クレベル・コイケをボコボコにした秋元強真は1週間前に左拳を脱臼していた…榊原CEOは大晦日のタイトル挑戦に「無理する必要はない」

 

 コーナーにつめながらもフィニッシュブローの左を打ち込めなかった。拳を痛めていなければ、KOできたのかもしれないが、秋元は、こう反発した。
「左が使えないから他の武器がないかと言われたらそうじゃない。最近右のフックも強くなってる。なので左を使わないという選択肢をしただけ。今回は左で倒す作戦じゃなくて正直、右アッパーか右フックかなと思っていた。その2つとも当たったのに倒れなかったので予想外の部分もあったんですけれどね」
 榊原CEOは、秋元をこう絶賛した。
「若干20歳の秋元が横綱相撲。クレベルの求める展開にさせずに勝利を手にした。2度目もメインを果たした。押しも押されぬメインエベンター」
 3月の有明大会で元ベラトールバンタム級王者のパッチー・ミックスにTKO勝ちして、今度はクレベルを倒した。
 榊原CEOは、朝倉未来、海兄弟から、事前情報として「秋元の調子が素晴らしくいい。とてつもない進化を遂げている。ワンサイドなると思う」と聞かされていたという。
 当初、この試合の勝者が9月11日の「超RIZIN.5」で戦うRIZINフェザー級王者のシェイドゥラエフと元ベラトール王者、AJ・マッキーの勝者へ大晦日で挑戦するプランが練られていた。
 だが、秋元の左拳の負傷でそのプランには狂いは生じた。
 秋元は、試合後に朝倉未来から「練習時間が数か月しか取れないんだったら、そんな無理をしてやる相手じゃない」という助言をもらったことを明かした。
「確かにそんななめた勢いで行けない相手ではある。チーム、マネージャーとも話をして慌てずに。とりあえずはこっちを治さないと。僕の必殺技の手なんで」
 怪我の状況次第だろうが大晦日でのタイトル挑戦を回避する可能性を示唆した。
 マッチメイクの責任者である榊原CEOも同じ意見だった。
「怪我の状況次第だが、無理にそこじゃなくていい。怪我明けの準備が整ったからと言っても、安易に進まない方がいい。ファンに無理をさせて怒られないように大事に彼のキャリアを作り出したい」
 それが懸命な判断かもしれない。
 それでも20歳の新星はどこまでも貪欲だ。今回は9月の超RIZIN.5で朝倉未来と対戦する“レジェンド”青木真也にグラップリングの技術を学んだ。
「本当に(練習で)ボコボコにされるんですけれど、これがなければ多分成長も止まってしまう。手が治ってから青木さんだけじゃなく、いろいろな専門の方にも、お願いして、もっとバケモノになろうかなと」
 クレベルも朝倉未来も歯が立たなかった怪物シェイドゥラエフに立ち向かうのは、それを超えるバケモノになるしかない。
 クレベルは、秋元とシェイドゥラエフの対戦予想を聞かれてこう答えた。
「間違いなく打撃は秋元がうまいけど、シェイドゥラエフの方がMMAはできる。でも秋元は距離感が上手なのでチャンスはそこだ」
 インタビュールームを去る際に見た、秋元のその腕には高級時計「オーデマ・ピゲ」が光っていた。
「勝つぞと自分にプレッシャーをかけた。もう勝たなきゃ破産だぞぐらいの勢いで買いました」
 この20歳はどこまで成り上がっていくのだろうか。

  

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