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現地でメディアの囲み取材に応じた森保監督はドイツ戦まで非公開練習となることを伝えた
現地でメディアの囲み取材に応じた森保監督はドイツ戦まで非公開練習となることを伝えた

W杯前に徹底される“森保のカーテン”…ドイツ戦まで4日連続の練習非公開が決まった理由とは?

 結果として、代表メンバー発表後も故障の連鎖が続いた。カナダ戦は別メニュー組の3人だけでなく、ドバイへ帯同させたDF冨安健洋(24、アーセナル)も今月上旬に痛めた右太ももが考慮されて欠場した。カナダとトータルで135分間戦えば、その分だけ選手たちにかかる負荷も大きくなる。総合的に考えて、前後半の90分間で「6」の交代枠をフルで使う方針に変えた。
 カナダ戦でのボランチは、フル出場した柴崎岳(30、レガネス)と田中、後半途中から代表ではトップ下を主戦場としてきた鎌田大地(26、アイントラハト・フランクフルト)が務めた。別メニュー調整中の遠藤と田中を含めて、現状ではドイツ戦で誰が組むのかはわからない。
 これは何も日本のメディアやファン・サポーターだけが対象なのではなく、ドイツ代表の関係者やメディアも同じだ。1トップやゴールキーパー、センターバック、左サイドバックなども含めて、流動的といっていい日本のポジションをキックオフ直前まで隠すために“カーテン”を敷く。
 そう考えれば、極めて異例にも映る4日連続の非公開練習もうなずける。実際、森保監督がドイツ戦へ向けて非公開練習を増やしたいと日本サッカー協会側へ要望してきたのは、8日にカタール入りした後だった。チーム内に怪我人が続出していたタイミングとほぼ一致している。
 選手起用だけではない。カナダ戦の残り5分で[4-2-3-1]から移行した3バックを、戦術的にさらに熟成させる手も考えられる。しかし、当該国のメディアが伝えれば、SNSなどのツールをへて情報がワールドワイドで伝わる。ドイツ戦へのプランを徹底的に隠したいからこそ、森保監督は「すみません」や「ご了承いただければ」という言葉を介してメディアへ協力を求めた。
 今後は公開される時間を、従来の冒頭15分間から臨機応変に増やしていくケースも考えていく。ザックジャパンが臨んだ2014年ブラジル大会で非公開練習が続いた際に、メディアで共有される光景がランニングしている映像などだけとなり、代わり映えしなくなった反省に立ったものだ。
「あらためてよろしくお願いします。決して広報を責めないでください」
 すべての責任は自分にあると、森保監督はジョークまじりに強調しながらアル・サッドのクラブハウスへ戻っていった。ドイツ戦まで残りわずか。総力戦がいよいよ始まる。
(文責・藤江直人/スポーツライター)

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