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井上拓真のWBA世界王座奪取の裏に兄の“モンスター“尚弥との友情物語…近くに成長するための最高の手本がいた

 目標として兄がまとめたバンタム級の世界ベルトをすべて継承する4団体統一戦を掲げている。
「兄が手離した4つのベルトを自分が集める」
 ソリス戦ではベルトは獲ったが課題も残った。

 攻守のメリハリやダメージを与える破壊的な攻撃力。カウンターの右を生かすためのリードブローも少なかった。
 拓真本人も「まだまだ足りない部分はあるが、練習でやってきたことを出せるようにはなった。まだまだノビシロがあると感じている」と言い、真吾トレーナーは、「4団体統一という目標をもって達成するには、より濃い拓真を作りあげていかねばならない。厳しい練習になる」とスパルタを宣言した。
 兄の尚弥も拓真がまだ発展途上だという認識を持つ。
「本人も、もっとやりたかったことは色々あるかもしれないし、今後は、プラスアルファ、世界で戦う中で必要なものもある」
 そして残り3つのベルトの継承の可能性について「タイミングもある。ひとつひとつ集めて、統一戦へ向かっていくと思う」とエールを送った。
 兄弟同時世界王者へ。今度は兄の尚弥が追いかける番。
 拳の怪我で延期となった兄の尚弥がWBC&WBO世界スーパーバンタム級王者のスティーブン・フルトン(米国)に挑戦する試合は、7月25日、場所は同じく、ここ有明アリーナである。

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