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神宮球場で開催された日本シリーズ第2戦は3点差でオリックスに負けていたヤクルトが9回に内山の同点3ランで追いつき執念ドロー
神宮球場で開催された日本シリーズ第2戦は3点差でオリックスに負けていたヤクルトが9回に内山の同点3ランで追いつき執念ドロー

なぜヤクルトは劇的ドローを演出できたのか…オリックスの誤算とルールに救われた幻の勝ち越し点

 ルールに救われた木澤は、紅林に四球を与えて二死一、三塁となったが、続く伏見を得意のシュートでバットを真っ二つにへし折る三塁ライナーに打ち取り、最後のピンチを切り抜けた。
 高津監督は、計8人の投手を注ぎ込み、6回からは執念の無失点リレー。これが、5時間3分の引き分けドラマを生み出す土台になった。
 ヤクルトにとっては勝ちに等しい引き分けであり、オリックスにとっては負けに等しい引き分けとなった。各社の報道によると、中嶋監督は、「これがシリーズなのか」と悔しさを噛み締めたという。
 ただ日本シリーズは第7戦までは、延長12回制で行われ先に4勝したチームが優勝となるため、引き分けは関係ない。
 第7戦を終えて3勝3敗あるいは、さらに引き分けを挟むなどして決着がつかなかった場合は、第8戦が神宮球場で開催され、また第9戦が必要な場合は、1日の移動日を挟み京セラドームで行われる。過去に1986年の西武と広島との日本シリーズで第1戦が延長14回引き分けに終わり、3勝3敗のまま第8戦までもつれこんだ例が一度だけある。ちなみにこの時は、西武が第8戦を3-2で制して優勝。勝利投手は現在西武GMの渡辺久信氏で、セーブは前ソフトバンク監督の工藤公康氏だった。
 ヤクルトの1勝1分けで、戦いの舞台は、25日からDH制度が採用されるオリックスの本拠地京セラドーム大阪に移る。
(文責・RONSPO編集部)

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