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増田陸と比嘉大吾の身長差は7センチ(写真・山口裕朗)
増田陸と比嘉大吾の身長差は7センチ(写真・山口裕朗)

どうなる?!「1年前よりパンチが当たりにくくなった」リング誌絶賛のホープ証言の比嘉大吾の進化と「中盤に倒すのでは」元祖“神の左”が太鼓判の増田陸が争うWBA王座決定戦が面白い

 トリプル世界戦(20日・両国)の前日計量が19日、東京ドームホテルで行われ、WBA世界バンタム級王座決定戦では、同級1位の増田陸(28、帝拳)と元WBC世界フライ級王者で同級2位の比嘉大吾(30、志成)が揃って53.4キロでクリアした。比嘉のスパーリングパートナーを務めた堤麗斗(23)は25日にサウジアラビアでプロ5戦目を戦うが「1年前よりパンチが当たりにくくなった」とディフェンスの進化を証言。一方、増田の帝拳ジム先輩で元祖“神の左”の元WBC世界バンタム級王者の山中慎介氏(43)は「中盤に増田が倒すのでは?」と太鼓判を押した。緊張感漂う国内屈指の好カードの行方は?

 勝負メシはジビエの鹿肉

 フェイスオフは約12秒。身長差が7センチあるため、比嘉が増田を見上げる形になった。比嘉から握手を求めて友好ムード。その比嘉の肉体は腹筋が綺麗に割れての逆三角形、ほれぼれするほど仕上がっていた。前夜は、お風呂の半身浴で1キロ落とした。残り300グラム。それは睡眠の代謝で落ちる範疇だったが、8年前の体重超過の記憶はまだトラウマとして残っている。
 比嘉は心配で熟睡できなかったのだろう。野木丈司トレーナーに「リミットいきました」と連絡が入ったのは午前3時半だった。
 待機スペースに報道陣が押しかけての囲み取材では、比嘉が狙うベルトの休養王者で、昨年2月の対戦ではドローに終わった友人でもあり、ベルトを奪取した場合、3度目の対戦の可能性が高いライバルでもある堤聖也の姉の子供から動画の応援メッセージが送られてきたことを明かし「大吾ファンでいいのかな。対戦した時どっち応援していたんだろう」と笑いを誘った。
「気合入っていますよ。過去一?いやいつもと一緒」
 何か気まずい空気を感じたのか「過去一と書いておいてもらって大丈夫です」と訂正した。
 一方の世界初挑戦となる増田は、冷静に比嘉の仕上がりをチェックしていた。
「昨日握手したときは手がパサついていたが、良い目をされていたし、コンディションは良いんじゃないですか。筋肉も戻っている感じがあった」
 筆者は3月の前戦で元5階級制覇の“レジェンド”ノニト・ドネア(フィリピン)をギブアップさせた試合前との心境の違いを聞いたが「1ラウンドから来るというのもありますし、楽しみ」と返した。
 前日の公式会見で野木トレーナーが、帝拳の浜田剛史代表が40年前に同じ両国で1ラウンドから猛攻を仕掛けてWBC世界スーパーライト級王者のレオ・アルレドンド(メキシコ)にKO勝利した試合に「重ねたい」と心理戦を仕掛けていた。
 ドネア戦はノンタイトル、今回は「一発で獲る」と宣言している世界戦。その違いもあるのか?と聞くと「それもあるが、相手が比嘉選手だからこそ、ていうのもある」と、これが4戦連続世界戦で3戦連続でダウンを奪い、堤、アントニオ・バルガス(米国)とは引き分けている比嘉へのリスペクトを込め気持ちを高ぶらせた。
 勝負メシはジビエ。鹿肉を用意しているという。「脂分が少なく」、獣の戦うDNAを注入するつもりだ。
 どちらが勝つのか。
 自身が、25日にサウジアラビアでプロ5戦目が控えているというタイミングもあり、比嘉とスパーを重ねた堤麗斗がこう証言した。
「もちろん大吾さんが勝ちますよ。1年前とスパーをした時に比べて凄く変わっていました」
 リング誌が大絶賛するホープは、具体的に比嘉の進化をこう明かす。
「まずディフェンスがよくなりました。1年前に比べてパンチが当たらなくなったんです。それとサウスポーに対する入り方ですね。他のボクサーとは違う独特のリズムというか、タイミングがあって対応が難しいんです」

 

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