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久保建英にサウジアラビアのアル・ヒラルから巨額オファーが届く(写真:西村尚己/アフロスポーツ)
久保建英にサウジアラビアのアル・ヒラルから巨額オファーが届く(写真:西村尚己/アフロスポーツ)

なぜ久保建英はサウジクラブからの総額252億円の巨額オファーを蹴ってレアル・ソシエダ残留を決めたのか?

 スペインへ渡って4年目で、相思相愛のクラブと初めて巡り会えたとも感じている。レアル・マドリードからマジョルカ、ビジャレアルとヘタフェ、再びマジョルカと期限付き移籍を繰り返した久保は、退路を断つ覚悟でソシエダへの完全移籍を決めた。
 前出の『AS』のインタビューでは、昨夏の決断を「飛躍を遂げる上で、最後のチャンスだと心のなかで思っていた」と明言。古巣レアル・マドリードを含めたビッグクラブ移籍が取り沙汰されたシーズン終盤の状況を含めて、久保はこんな言葉を紡いでいる。
「チームからチームへと渡り歩きながら、自分が順応できて、輝ける場所を探していました。ようやく完璧な居場所を見つけられた自分が、さらにいい気分でプレーできるチームを見つけるのはいまのところ不可能です。なので、心配しないでください。ここ(サン・セバスティアン)に戻ってくる日も決まっているし、すでに航空券も予約してあります」
 シーズン終盤の5月に入った段階で、久保は機会があるたびにソシエダ残留を明言している。チームメイトやスタッフ、サポーター、そしてサン・セバスティアンという町から信頼を寄せられている現状は、どれだけ大金を積まれようと代え難い宝物だった。だからこそ、アル・ヒラルからのオファーを、ほとんど見向きもしない形で拒否したわけだ。
 アル・ヒラルはクロアチア代表MFルカ・モドリッチ(37、レアル・マドリード)へも総額6億ユーロ(約944億円)の巨額オファーを提示しながら断りを入れられた。6月下旬にはアル・イテハドが日本代表MF旗手怜央(25、セルティック)の獲得に動いていると報じられたが、旗手の代理人はスコットランドメディアに移籍はないと明言している。
 いずれもプレーする環境とレベルを最優先させた決断であり、発言だった。目もくらむようなビッグマネーを後ろ盾にした“爆買い”が不発に終わるケースも目立ってきた状況を、久保とアル・ヒラルの一件を伝えた『AS』の記事はその最後で「サウジアラビアをしても、いまだに打ち破れない壁があるようだ」と皮肉を込めて描写している。

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