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遠藤航のリバプール移籍が正式に発表された(写真はリバプール公式サイトより引用)
遠藤航のリバプール移籍が正式に発表された(写真はリバプール公式サイトより引用)

「オファーに少し驚いた」なぜ名門リバプールは30歳の遠藤航と異例の4年約39億円という契約を結んだのか?

 前出の『LIVERPOOL ECHO』は、遠藤獲得の背景をこう解説している。
「カイセドとラヴィアがチェルシーに移籍した後で、エンドウはリバプールのサポーターがアンフィールドに来ると期待していた選手ではなかった。実際、今回の件が報じられた直後から、彼がリバプールに何をもたらすのかについて多くの議論が始まった。彼はリバプールが獲得してきた選手の通常のプロフィール、つまり若い選手には当てはまらないが、クロップには別の視点がある。何年も日本代表を見守ってきた彼は、エンドウの成功を確信している」
 苦肉の策と映った遠藤の獲得は、実はクロップ監督が発動させた“プランB”だった。30歳を超えて円熟味も加わったいま、満を持してオファーを出した。中盤の底における“門番ぶり”はプレミアリーグでも十分に通用すると確信しているだけでなく、怪我知らずの体の強さも折り紙付きだけに、30歳ながら4年という長期契約で迎え入れたわけだ。
 リバプールの日本版公式X(旧ツイッター)も18日に、クロップ監督と遠藤が対面した際の動画を公開。握手とハグをした指揮官は、遠藤に熱い言葉をかけている。
そこには今シーズンだけでなく来シーズン以降も、長くにわたってチームの心臓を担ってほしいという期待が込められていた。
「私たちは本当に君が必要なんだ。君のハート、君のサッカー能力、君のサッカー頭脳、君の情熱。いまの私たちはそれらを必要としている」
 リバプールで演じるべきプレーを、遠藤自身はこう表現する。
「僕は多くを語りません。ただ、シュツットガルトでも日本代表でも、ピッチで何をすべきか、チームのために何をすべきかを常にプレーで示してきました」
 遠藤は現地時間18日午後から練習に合流した。ただ、労働許可証の取得と今週末のリーグ戦へ向けた選手登録期限の関係で、19日のボーンマス戦でプレーできるかどうかについては、クロップ監督も「現時点ではわからない」と明言を避けた。
 それでも、新天地でのデビューは刻一刻と近づいている。そして遠藤がピッチに立った瞬間、元日本代表FW岡崎慎司(当時レスター・シティ、現シントトロイデン)が持つ、29歳のプレミアリーグ日本人最年長デビュー記録が塗り変えられることになる。

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